1.地域の概要
海匝地域は、温暖な気候を活かした施設園芸が盛んです。花き生産は、県下第二位の粗生産額で、切り花・観葉・鉢花・鉢植木・花壇苗・洋ランと多様な品目で、全国の花き市場に出荷しています。生産者はおよそ220戸、約52haの施設と露地で栽培されています。
2.鉢物生産への取り組み
高校時代より鉢物生産に興味を持ち、試作と販売にも挑戦されていたそうです。昭和四十五年に72坪のハウスからスタートして,観葉植物を中心に、鉢物・洋ランと様々な品目にも積極的に取り組み、効率的な鉢物経営を目指し、現在は観葉植物主体に施設と露地栽培を組み合わせた鉢物生産をしています。
3.経営の概要
施設面積:ガラス温室600坪、ハウス1200坪、(スーパーソーラー)
露地:20a
労働力:家族2人、雇用2人
栽培品目:パピルス、ゴールドクレスト、ゲッキツ、シマトネリコ、その他
鉢サイズ:4〜13号
年間生産量:4万鉢
栽培期間:1〜3年
4.鉢物生産の特徴
- 付加価値の高い商品づくり
花きの大量生産販売の中でも、市場からは、新しい鉢物、見かけなくなった鉢物が要求されます。
商品開発したパピルスは自然を感じる鉢物として国内でも珍しい品目になりました。鉢物として栽培するには失敗を繰り返し取り組んだ成果だそうです。また、ゴールドクレストはトピアリーに仕立てて注文のある人気商品になっています。さらに、シマトネリコは露地と施設を活かした省力的な品目です。生産者が見えるオリジナルな鉢物を生産しています。
- 生産と集出荷システムの整備
鉢物は鉢の移動が重要な作業です。そのために、鉢上げも含め、面倒な作業をいかに省力するかを考え、スムーズに作業の出来る農機具を工夫したり、台車や運搬機を最大限に利用しています。又、作業の流れをよくするために、効率よく栽培体系を組み、施設内外を平らにし、道路を舗装にしています。鉢物は個人出荷で庭先集荷です。市場のトラックが早く楽に集荷できるようになっており、農作業も集出荷もしやすい農場に整備されています。
1800坪の施設を4人(雇用含む)で省力かつ生産量を上げるために、農場全体及び周辺道路を活かし、数年にわたり整備をされました。このシステムがすべてを可能にしています。
5.これからの鉢物生産
「大空の上は爽快で、安全に楽しく、広い視野が自分の世界を無限にします。」十七年前から、趣味で軽量動力飛行機・ウルトラライトプレーンの免許と飛行場と飛行機を仲間ともっています。休日を利用し楽しむ姿は少年のような勇士です。それでも、「常に着陸の危機を考えて飛ぶ」とのことです。このことは、鉢物経営の中でも、広い視野で様々な角度から、現在の花き業界を分析する鋭い視点になっています。
平成十四年十月の台風は様々な教訓を残しました。ハウスは被覆材の強度と骨組みのバランスなど問題がありました。今、台風に強いパイプハウスを検討しているそうです。
今後は、「大型市場の中でも生産者が見える個性的な鉢物」、「消費者が楽しめる鉢物」に取り組んでいきたいと考えています。
仕事を楽しみ、趣味をもち、家族や仲間を大切にしながら、自分の時間を多く持てるような経営を目指しています。
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