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高品質・高糖度トマト栽培に挑戦
みかど化工(株) 平山秀和
1. 目的
近年、話題性の大きい高品質・高糖度トマトの栽培試験を行い、みかど化工の資材利用を検討する。

2. 品質
みそら((株)みかど育種農場)

3. 耕種概要
播種日 2004年03月01日
移植日 2004年04月02日
定植日 2004年05月10日
収穫開始日 2004年06月

施肥量(10aあたり)
エスカ有機 900kg通路:540kg畦:360kg
エスカリウ 120kg通路:72kg畦:48kg
ロング    50kg通路:30kg畦:20kg
硫酸加里  25kg通路:15kg畦:10kg
堆肥   1000kg成分量 N35.4kg:P61.5kg:K50.6kg

4. 被覆資材
ハウス UVソフトソーラー マルチ ミカクール・銀黒ダブルマルチ

5. 育苗上の注意点
本場5葉期までは通常の育苗管理と同じように行い以後徐々に灌水量を少なくし、葉水程度とする。葉水程度にする事により、毛細根の発達を促し茎・葉が硬い苗にしあげる。
良い苗の形として、節が発達して膨らんでいる・葉が45度位に立っている等葉と草丈のバランスがとれたものである。

6. 定植
定植の10日位前に施肥を行い、よく耕耘する。
株間35cm・条間140cmを取るように植え穴を大きく開け、株元に土を寄せて植え付けをする。
注意点として、株元の土は押さえないようにする。
また、灌水を控えることにより、根の伸長を促す。萎れがあれば、そのものだけ灌水を行うようにする。

7. 仕立て方
定植後、第2花房開花までは側枝を放任し、以後、株元に2本ほど残しあとは除去をする。また、残した側枝は花芽が付く前に摘心し、摘心以降でてきた側枝は2葉程度で摘心をしていく。
この枝は根の生育を促進させるために、必要なもである。
主枝を伸ばし、3・5・7段花房下の側枝を利用しまた上部からの側枝も利用した長期どりを行う。摘心・葉かきは生育に応じて行う。

8. ホルモン処理
トマトトーン100倍+ジベレリン10ppmを混合したものを1花房2〜3花開花したときに1回行い、その後定期的に行う。

9. 薬剤散布
必要に応じ病害虫の発生を予防する為に行う。

10. その他管理
高温期は十分な換気を行いハウス内温度を下げ、マルチを株元に展張することにより地温を下げるようにする。
灌水は通路灌水を行い、1週間に1回、10分程度とし生育・天候に応じて行う。

11. 結果
6月29日より収穫を開始し、マルチ展張を8月に行った。
10月下旬までの収量調査の結果は下表のようになった。
第3段花房以後品質は安定し食味は良く、糖度5.5前後を維持し、糖度6を越えるものもあった。

  ミカクール 銀黒ダブル
A品 20.4個 3803.8g 22.0個 3702.2g
B品 6.6個 646.8g 7.4個 689.7g
スターマークも十分で
スターマークも十分です
施肥は基肥一発
施肥は基肥一発で
老化苗を使用
老化苗を使用
側枝で根作り
側枝で根作り
梅雨あけまでは無マルチで
梅雨あけまでは無マルチで
高地温対策にはミカクールで十分
高地温対策にはミカクールで十分
長期どりには側枝を利用
長期どりには側枝を利用
 
 
記念講演要旨
 
生産履歴とその処し方
加藤浩生氏
JA 千葉県本部
1. 何故、生産履歴を記帳しなければならないのか。

近年、消費者の農産物を見る目が変わってきている。世の中全体が変わってきている。消費者の視点は、安全で、安心して食べられる、健康に良い野菜(農産物)、といった点に向いてきている。
従って、農業生産者は農産物を商品として捉えて、栽培責任者としての自覚を持つ必要がある。
そこで、生産者は生産過程(栽培過程)で、どんな肥料を、いつ、どの程度施肥したのか、及びどんな農薬、どんな植物活性剤等をいつ、どの程度の量を散布使用したのかの記録、即ち生産履歴を記帳して、商品としての農産物が法に定められた通りの安全なものであり、消費者が安心して食べられることを証明する必要が出てくる。この事は、生産者自身のためでもあり、且つ自分が生産を営んでいる地域(産地)全体の信用を得るためでもある。
一旦、問題が発生すると、その地域の農産物に対する信頼を失い、信頼を回復するのに、大変な努力と時間を要する事になる。
過去に発生した農薬汚染問題等の事例をあげて、生産履歴記帳の重要性を説明された。

2. 問題となった事例

1、 ナスの着果促進剤(三重県 B産地)
着果促進剤の内容をチェックしないで葉面散布剤として使用した。この促進剤の中に2・4−D(植物成長調整剤、使用禁止農薬)が混入していた。
注、 記帳していなかったので原因究明に長時間を要した。

2、 サヤエンドウ、インゲンマメ(茨城県 Y産地)
15年3月までは農薬基準は両者同じであったが15年3月以降農薬取締法が改正されて、農薬使用基準が変わった。両者同じ基準で使用して問題になった。
注、 インゲンマメ さやの中の豆を食べる。
  サヤエンドウ さやごと全体をたべる。

3、 トマト、ミニトマト(茨城県 A産地)
15年3月までは農薬使用基準が同じであったが15年3月以降農薬使用基準が変わった。両者同じ基準で使用して問題になった。

4、 ニラ(三重県 B産地)
殺虫剤混入の例
ニラの農薬残留分析を実施した際に合成ピレスロイドが検出された。
これは、生産者が、中国で天然のものから製造した植物活性剤と言うことで生産者個人が輸入したものを複数人が使用した。この活性剤の中に合成ピレスロイドが含有していた。この事で産地全体が信頼を失った。
注、 この件については生産者が記帳していたので対応が早く出来た。

5、 春ニンジン(徳島県 C産地)
残留農薬分析によりスミレックス(スミブレンド)が検出された。ニンジンは廃棄処分となった。
尚、産地の公表は問題があるとのことで記号で表示した。

3. 問題事例から学ぶ事

1、 15年3月に改正された農薬取締法を良く学ぶ事。

2、 同じ農薬でも栽培作物により使用回数、使用量が異なる場合があるので、使用回数、使用量について十分認識する必要がある。

3、 同一成分で商品名が異なる場合もあるので、その成分がオーバーしない様、記録の際に注意を要する。

4、 作物を栽培して、収穫するまでの間、農薬がいつまで使用可能なのか確認する必要がある。又、収穫が前倒しになる場合はどうなのかについても確認する必要がある。

5、 使用する薬剤がほんとうに大丈夫なのか、成分を確認する必要がある。

6、 栽培履歴を記帳することは産地を保護することになる。又、無実の証明にもなる。

生産履歴記帳運動実施マニュアルについては省略。
当社の全てのフィルムは、農作物栽培現場におけるフィルム劣化促進作用を軽減するために、特許第2138850号に基づいた特殊配合を施してあります。 Copyright Mikado Chemical M.F.G Co. All Rights Reserved.
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